久保 登 (神奈川大学)

ドライブレコーダー協議会への期待

1990年ごろから、日本の交通事故死死者数は減少を続け、2011年には24時間死者数が4612人となりました。しかし、年間の死亡者とその死因を示す「厚生労働省・人口動態統計」によれば、交通事故が原因で亡くなった人は2011年で6644人であり(24時間死者数の1.44倍)、引き続き多数の方が交通事故で命を落としています。1945年の終戦から65年間では、この「交通事故による死亡者数」は90万人程度と見込まれ、これは太平洋戦争で犠牲になった日本人が約300万人と言われているのに比較しても、桁数で並ぶ勢いです。

この数年間、毎年の人身事故件数自体も減少傾向にありますが、自動車の走行キロあたりの事故率で見てみるとほとんど変化がありません。つまり、この数年間は自動車の走行機会が減っているために事故の件数が減っているものと考えられます。走行キロの増減と事故件数の増減が同期するのであれば、交通事故の主因はドライバーの「避けられる不注意」ではないのかもしれません。

交通事故による犠牲は、遺族の悲しみはもとより、戦争の犠牲者より悲惨な場合も多いと伝えられます。ドライブレコーダーが普及し、そのデータを分析することによって、交通事故の真の原因が分かるようになれば、交通事故を減らす大きな力になるでしょう。本協議会がその助力として効果的に働くことを期待します。


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